「もしも」の時、聴覚障害者の避難のあり方は 能登地震支援のNPO法人が事例など紹介

「もしも」の時、聴覚障害者の避難のあり方は 能登地震支援のNPO法人が事例など紹介

2024年9月27日 8:00

 中途失聴や難聴の人たちが学び交流する「聞こえとコミュニケーションの教室」がこのほど、サンガスタジアム京セラ(京都府亀岡市)の会議室であった。能登半島地震で障害者の支援に当たったNPO法人の事務局長が、聴覚障害者が地元を離れざるを得なかった事例などを紹介し、避難者の立場に応じた支援の必要性を訴えた。

大地震が発生した時の避難行動について意見を出し合う中途失聴者ら
大地震が発生した時の避難行動について意見を出し合う中途失聴者ら(亀岡市亀岡駅北1丁目・サンガスタジアム京セラ)

 阪神大震災から活動を続けるゆめ風基金(大阪市)の八幡隆司事務局長が講師を務めた。能登半島地震で聴覚障害者が通う施設が被災し、1次避難所で苦労した利用者の大半が系列施設がある県中南部の避難所に移動した事例を紹介。2016年4月の熊本地震では設置された聴覚障害者専用の福祉避難所が設けられなかったことに触れ、避難環境の充実を求めた。

 参加者はグループに分かれ、大地震を想定し、経過時間に応じた具体的な避難行動も考えた。八幡さんは、補聴器の電池が早く消耗するのを回避する対策として、「学校なら雑音が多い体育館は避けて、教室で過ごして」と助言した。

 同教室は、府委託事業で京都聴覚言語障害者福祉協会が開いた。通訳者を含め、亀岡市や京都市、向日市などから約20人が参加した。


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