小児期の人工内耳は介護者の雇用状況に影響するか?

小児期の人工内耳は介護者の雇用状況に影響するか?

シャルマ、ラジャン;谷、マッシミリアーノ ;鄭志明;チン、テレサ YC ; Marnane, ヴィヴィアン ;メンドリア, シルビア ;ボニー・パーキンソン
EAR and HEARING 46(2):p 277-285、2025年3月/4月。 | DOI: 10.1097/AUD.0000000000001588

概要

目的 
障害のある子どもの介護者、特に主たる介護者は、通常発達する子どもの介護者よりも労働市場での結果が悪い傾向にあります。しかし、既存の文献では、子どもの障害に対する介入が介護者の雇用結果に波及するかどうか、あるいは波及するかどうかについてはほとんど言及されていません。私たちはこのギャップを埋めることを目指しました。

デザイン 
聴覚障害児の長期的成果調査のデータを分析しました。これは、聴覚障害または難聴 (DHH) のあるオーストラリアの児童の独自のパネル データセットです。聴覚障害児の長期的成果データセットには、449 人の DHH 児童に関する情報が含まれています。2005 年から 2018 年にかけて、0 歳から 3 歳、5 歳から 7 歳、8 歳から 10 歳の同じ児童を対象とした 3 つの波を使用しました。パネル ランダム効果モデルを使用しましたが、このモデルの使用は、時間に依存しない個人の異質性を制御するために、ハウスマン仕様検定によってサポートされています。

結果 
人工内耳(CI)を装着した DHH 児の主な介護者(通常は母親)は、CI を装着していない DHH 児に比べて就労している可能性が高いことがわかりました。この正の相関は、社会経済的背景が低い介護者の間でより強く見られました。

結論 
小児の CI と介護者の就労との関連は、主たる介護者が子供の世話に費やす時間的制約が緩和され、自己効力感が高まり、介護者のストレスが軽減され、就労を含む他の活動に従事できるようになるためである可能性があります。この研究の結果を確固たるものにするためには、大規模な縦断的研究によるさらなる研究が必要です。


リンク先はEAR and HEARINGというサイトの記事になります。(原文:英語)
↓↓↓記事原文はこちら↓↓↓
https://journals.lww.com/ear-hearing/abstract/2025/03000/does_childhood_cochlear_implantation_spill_over_to.1.aspx?utm_source=hearingtracker.com&utm_medium=newsletter

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