小児耳感染症の新しいワクチンへの第一歩

小児耳感染症の新しいワクチンへの第一歩

アデレード大学の研究者たちが、子どもたちの痛みを伴う耳の感染症を予防する新しいワクチンの開発に着手しました。

このワクチンは、研究室での開発の初期段階にあり、乳幼児によく見られる病気である中耳炎を引き起こす主なバクテリアのひとつをターゲットにする予定です。

アデレード大学感染症研究センターのエリン・ブレイゼル博士は、「耳の感染症は、一般的に非型インフルエンザ菌として知られる細菌によって引き起こされ、これらの感染症は、小児の難聴など、壊滅的な結果をもたらす可能性があります」と語りました。

子供の80%以上が3歳までに中耳炎を経験します。

典型的な症状は耳の痛みや圧迫感だが、長引くと難聴や発達の遅れなど、長期的な影響が出ることもあります。

「効果的なワクチンがあれば、子どもたちの耳の感染症は激減するでしょう。これは、この種の細菌による中耳炎の発生率が高い先住民コミュニティにとって、非常に有益なことです」とブラゼル博士は語りました。

アデレード大学の研究者たちは、南オーストラリア州のバイオテクノロジー企業GPNワクチン社と共同でこのプロジェクトに取り組んでいます。

このチームは、以前にも新しい万能肺炎球菌ワクチンの開発に協力しており、現在臨床試験中です。

「非型インフルエンザ菌は非常に多様な細菌です。表面タンパク質が株によって大きく異なるため、ワクチン開発が複雑になっています。私たちは、肺炎球菌ワクチンと同様の全細胞ワクチン・アプローチを用いることを目指しています。この戦略は、複数の菌株に効果的に作用するよう、表面タンパク質の完全な配列を導入するものです」とブラゼル博士は語りました。

このプロジェクトは、アデレード大学の博士課程学生であるカーラ・ギャラシュを支援するため、国家産業博士プログラムを通じて最近資金援助を受けました。

このプロジェクトは現在初期段階にあるが、研究者たちは今後3年以内にヒトでの臨床試験を開始したいと考えています。

リンク先はTHE UNIVERSITY of ADELAIDEというサイトの記事になります。(英文)
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