(福島 邦博 先生)
他の医療技術がそうであるのと同じように、補聴器にも多くの技術的限界があります。
難聴が軽度で元々言葉の聞き分けが良い場合、補聴器を装用すれば聞こえる子供たちとほぼ同じ様なレベルの聞こえが期待できますが、重度難聴の場合、補聴器である程度の聞こえを補うことは可能でも、しばしば聞こえないことによる「困ること」が残ってしまうことがあります。
重度難聴者が補聴器を使う上で大切なのは、こうした限界を理解した上で、他のいろいろな補助手段を併用したり、環境調整を行いながら、少しでも「困ること」を減らしていくことです。
そのためにもどんな状況で、何に困るかを具体的に考えて環境調整や補助手段を選んでいきましょう。
代表的な補助手段がロジャーなどの無線通信システムを併用することです。
出典:Phonak社ホームページ
『子どもの難聴に関するQ&A』
監修:医療法人さくら会 早島クリニック
耳鼻咽喉科皮膚科 理事長 院長
福島 邦博 先生
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