日本では「自粛」と強く言われ始めてようやく1か月強ですかね。
この数か月、世界中がなんとも大変ですね。
一線で体を張ってくださっている皆様はもちろん、
私は仕事の都合上、役所に出向く機会がとても多いのですが、
どこも窓口はいっぱいで、お仕事してくださる方々に感謝の日々です。
省庁の皆様も、お上の出される日々のお知らせに
都度情報を更新してくださっていて
資料を拝見するたびに、大変ありがたく感じています。
駅や病院など、皆の目につかないような場所をも
きちんとお掃除やお手入れをしてくださっている方々もいらっしゃいます。
沢山の人に支えられて生活が動いているんだと改めて
感謝の気持ちを持つ日々ですが皆様はいかがお過ごしでしょうか。
わたしの個人的な意見ではありますが
私は自粛警察だらけの街の空気感といいますか
なんとなく殺伐として感じる空気が
ウイルスそのものより怖いとも感じております。
誰も経験したことのないものなので、皆が不安で当然ですし
実際に世界中で沢山の悲しいお別れを体験されている方を思うと
心が痛むばかりですが、他人に怒りとして向けるのだけは
少なくとも自分はしないようにしたいな、と思って過ごしています。
思いやりの連鎖
こういう時には楽しいことも沢山共有されるので
世界中の工夫に満ちたお家時間の動画や
大好きな動物の動画など、暖かい気持ちになったり
思いやりの気持ちを感じるものを積極的に見るようにしています。
中でも職業柄、どうしても目に入ってくる機会が多いのは
聴覚に課題のある方のエピソード。
いくつかTwitterやFacebookでは紹介しているのですが
今日ブログで中心にお伝えしたいのは
マスクとオンラインという環境について。
聞こえに課題を持つ方の多くが、多かれ少なかれ
相手の方の口元や顔の表情から
相手の言っていることのヒント・Queをつかんでいらっしゃいます。
聴覚に課題がなくても、
話し相手の話を「聞き取ろう」とする時には
同じように表情を読み取ろうとしたりするので、
視覚優位のコミュニケーションをする人には
なじみのある感覚なのではないかと思います。
視覚優位がより多めなコミュニケーションをしている方にとっては
マスクは非常に難しいアイテムになってしまいます。
口元だけではなく、あごや首周りの微妙な動きが見えないと
手話での会話も難しくなるのをご存じでしょうか。
手話は手だけを使った会話ではないためです。
アメリカの学生、
フランスのクリエーター、
インドネシアのご夫婦、
などが口元が透明になったマスクを自作、販売していたり、
日本でも首相、大臣、知事の会見時に
手話通訳さんだけマスクをつけていないのを心配されて
フェイスシールドの導入が始まったり、
と、助け合い、思いやりってステキ✨
と思うニュースをたくさん目にすることが出来ています。
マスクには補聴器をつけ外ししにくいという別の問題もあるのですが
それも、こういった製品
で工夫される方が増えていらっしゃり、
拝見していてとても嬉しくなっています。
課題のあるかただけではなく
皆にとって良いものになると知って欲しい
オンラインの方はどうでしょう?
皆さん、流行りのオンライン飲み会などはご参加されましたか?
相手の方の言っていること、聞き取りにくいことなかったですか?
後ろでお子さんが可愛い感じで会話しているのが聞こえてくると
PCの前にいる会議相手の人の声が聞こえない、なんてこと
しょっちゅうあるのではないでしょうか?
聞こえに課題のある方にとっても、大変です。
電話やPCを通した人の音声はただでさえ
くぐもった感じになって聞きにくいのに、
音を拾うためのマイクが
音源から遠くなるほど、人の声は聞きづらくなります。
ほとんどの方はPCに内蔵されているマイクをお使いになることに
特に違和感はないかもしれないですが、
もし、職場やお友達に聴覚に課題をお持ちの方がいらっしゃったら
オンライン会議の時には、イヤホンについているマイクでも構わないので
なるべく音源をマイクの近くに持って行けるよう
工夫をされてみてください。
聴覚に課題のない方にとっても
聞きやすくなるのでおススメです。
聴覚に課題のある方に向けては、
オンラインでの音声が同時に字幕表示されたりする
システムの利用もお勧めしています。
さてさて、ここまで読んでいただいた皆様は
お気づきのことと思います。
使う数の多い人の特徴に併せて選択されてきた
システムやツールには、
こんな時にならないと表にでてこなかった
沢山の問題が散見されます。
ですが今回を機に、手話通訳さんの事が話題になったり
音って音源の距離で聞きやすさ・聞きにくさが
大きく変わったりするということが
多くの人に知ってもらえたら嬉しく思います。
せっかく時間のある “お家ですごそう週間”ですし、
世界は色々な人の、一つ一つの仕事で支えられていて、
聴覚の課題だけではなく、
お互いがお互いに思いやりをもつだけで
どれだけ暮らしやすく変わっていくか、という方向に
人々の目線が向くと良いなあと願っています。
マスクをつけなければいけない時間が終わっても
今、こうやって思いやりの力で動いている人たちの
活動や関心はこの後も残っていきますように。
最後までお読みいただきありがとうございました!
ご感想やご意見、またはこんな解決方法もあるよ!など
教えていただけたら嬉しいです!
LMH 郷司