壁を越えて自分らしく・・・ 二十歳の手話通訳と難聴の医師

壁を越えて自分らしく・・・ 二十歳の手話通訳と難聴の医師

岩手県議会で3月、「手話言語条例」の制定が全会一致で可決されました。手話が使いやすい環境を整備していこうというものです。手話を使い、自分らしく活動する人たちを取材しました。

1月。盛岡市の二十歳のつどいです。 この日、大切な役割を担った若者がいます。 新成人の斉藤莉得(りえる)さん。振袖姿で手話通訳を担当しました。

「はじめに、このような式典を開催していただけることに心から感謝申し上げます。」

県内で暮らす難聴の人はおよそ3900人。 一方、手話通訳者は70人ほどで、その育成が望まれています。

斉藤さんは、小学校のとき手話の歌を教わり、楽しかったのがきっかけで高校から本格的に手話を始めました。 市内の手話講座などで指導を受け、晴れのこの日を迎えました。

斉藤莉得さん(20)
「練習の時とかリハーサルの時は、あまり緊張せずにはできていたんですけど。やっぱり本番で緊張してしまっんですけど。耳が聞こえない方に言葉を届けようという気持ちを込めました」

代表の言葉
「自分自身の成長のために、いまの自分は何ができるのかを考えていきましょう。最後に、この盛岡の地に育ったこと、たくさんの人に巡り合えたこと、いろいろなことを経験できたことを心から誇りに思います」

斉藤さんは2年後の卒業を目指し、専門学校で日々勉強に励んでいます。

斉藤莉得さん
「私は手話を通じて周囲の方から信頼される存在になりたいですし。自分が医療関係の仕事をしているので。手話ができる仕事を通じてもっともっと自分が成長していきたいです。」「これからもっと手話を勉強して、たくさんのことにチャレンジしていきたいと思います。」

一方、医療の世界でも、聴覚障がい者が徐々に活躍するようになってきています。

「私、耳が悪いので、この音声認識アプリを使ってますので。ご協力お願いします。」

音声認識アプリを使いながら診察に当たる難聴の医師・今川竜二さん38歳。岡山県出身で、2021年から今月まで3年間、地域医療などを学ぶため、岩手で研修してきました。

「動きたくない?」「そして足は痛い」「痛いし」

重度の難聴の医師は全国でもごくわずかで、聴診器は耳で聞くのではなく、スマートフォンの波形を目で見ます。

トレードマークは「笑顔」。今川さんの岩手での挑戦を追ったドキュメンタリー番組「壁を越えて」は、30日(土)午後2時からテレビ岩手で放送します。

リンク先は日テレNEWSというサイトの記事になります。
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