補聴器のデジタルノイズ低減が静かな環境と騒がしい環境の両方での音声明瞭度に与える影響

補聴器のデジタルノイズ低減が静かな環境と騒がしい環境の両方での音声明瞭度に与える影響

要旨

目的
デジタル雑音抑制(DNR)は、雑音が存在する周波数帯域を継続的にモニタリングすることによって、雑音が音声信号に与える影響を最小限に抑えます。本研究では、補聴器(HAs)を使用する個人におけるDNR技術の音声明瞭度への影響を調査し、日常使用への影響を検討しました。

方法および材料
両側中等度の感音性難聴を持つ18名の参加者(16〜45歳)が対象となりました。参加者には、両耳に受話器内蔵型補聴器が装着されました。雑音下および自由音場の聴力評価(補聴器を装着した状態の聴力閾値、音声認識閾値(SRT)、音声識別スコアを含む)を、DNRオンおよびDNRオフの2つの条件で実施しました。

結果
DNRオフおよびDNRオン条件での自由音場聴力評価において、有意差は見られませんでした(P > 0.05)。さらに、適応型および非適応型TURMatrixテストは、DNRオンおよびDNRオフ条件下でスコアに有意差があることを示しました(P < 0.05)。しかし、DNRオン条件下では、自由音場聴力評価とTURMatrix結果との間に相関は見られませんでした(P > 0.05)。一方、DNRオフ条件下では、補聴器を装着した状態でのSRTスコアとTURMatrixスコア(適応型および非適応型、+5および−5dB SNR)の間に有意な相関が見られました(P < 0.05)。

結論
本研究の結果は、DNRが騒がしい環境での音声明瞭度を向上させる可能性があることを示唆しています。したがって、DNRは背景雑音中での音声理解能力を向上させることにより、個人の聴覚快適性を高めることができます。


リンク先はNoise & Healthというサイトの記事になります。(原文:英語)

 

↓↓↓記事原文はこちら↓↓↓

https://journals.lww.com/nohe/fulltext/2024/26210/effect_of_digital_noise_reduction_in_hearing_aids.24.aspx?utm_source=hearingtracker.com&utm_medium=newsletter

Back to blog

Leave a comment