島根県松江市出身のインフルエンサー「難聴うさぎ」さん。
生まれつき耳が聞こえませんが、YouTuberや会社経営者、タレントとしても活動している注目の人物です。
その難聴うさぎさん、企業と連携し、自身と似た境遇の人も使いやすい「骨伝導のイヤホン型集音器」の開発に乗り出しました。
難聴うさぎさん
「私は生まれつき耳が聞こえなくて、小さいときから補聴器をつけて、相手の口の動きを読み取ってコミュニケーションを取っています。
ろう学校と健常の学校に同時に通いながら、言葉の練習をしてきて、手話を覚えたのは4年前です」
松江市出身のインフルエンサー、難聴うさぎさん(29)。
SNSの総フォロワー数は約60万人で、YouTubeやTikTokで自身の体験や手話、障害がある友人らとの対談動画などを発信していて、今年4月にはエッセイ本を発売するなど、活躍の幅を広げています。
そんな彼女が21日に訪れたのが…
難聴うさぎさん
「きょうは久しぶりに私の母校、松江ろう学校に来て、子どもたちにサプライズ訪問することになっています」
母校へのサプライズ訪問です。
ドッキリの仕掛け人は人生初だという難聴うさぎさんでしたが…
児童たちは少し照れながらも大喜びの様子で大成功。
互いに質問をしたりゲームをしたりして交流を深めました。
後輩は
「難聴うさぎさんが来てくれて嬉しかったです」
「とても楽しかったです」
「色んなことを質問できて良かったです」
難聴うさぎさん、自身の経験を踏まえ、後輩たちにエールを送りました。
難聴うさぎさん
「私は耳が聞こえないことを発信したことで、知ってもらえて、自分に自信を持ったから、子どもたちにも、耳が聞こえなくても良いし、ありのままの自分でいることが大事だよって伝えたい」
難聴うさぎさん自身も新たな挑戦を続けています。
企業と連携し、「骨伝導のイヤホン型集音器」の開発に乗り出しました。
難聴うさぎさん
「補聴器とかが高いから、安価で、しかも片耳だけ聞こえない人が世の中にたくさんいるから、そういった人が使いやすいようなものが作りたいと思って始めました」
「補聴器との違いは、補聴器は空気振動でスピーカーとかで鼓膜に届けるんですけど、これは、振動で骨を通して届けます。
生まれつき耳の穴がなかったり、鼓膜がない人もいるから、そういう人にも使ってもらえます」
難聴うさぎさんの場合、通常のイヤホンだと、最大音量でないと音が聞こえませんが、そうすると音漏れがひどいため、電車などではあまり使用できないといいます。
しかし、骨伝導イヤホン型集音器であれば音漏れの心配はなく、周りへの影響を気にせず、自分に合った音量で音楽を聴いたりできるそうです。
まだ試作品の状態ですが、実際に自分が使った感想などを企業と共有し、改良を重ねています。
難聴うさぎさん
「来年4月から、また新しいものを販売する予定なんですけど、イヤホン型になっているので、Bluetoothで音楽も聞けるし、集音器だから、マイクがついていて、周りの声もイヤホンを通して聞けるようになっています」
「実際に私が集音器を使ってみて、もっとこうしたほうが良い、もっと音上げても良いんじゃないかと色々話し合って改良しています」
後輩たちに勇気と希望を与える難聴うさぎさん。
「色んな人の役に立つものを開発して、世の中にどんどん広めていきたい」と、さらなる目標に向かって進み始めています。
リンク先はBSS山陰放送というサイトの記事になります。