77才の若手芸人「おばあちゃん」シルバー川柳でほっこり
第2回を迎えたYouTubeライブセミナー、今回のテーマは「シニア世代の”聞こえ”について知っておくべきこととその対策」。ライブのオープニングを飾ってくれたのは、話題のピン芸人、その名も「おばあちゃん」。
吉本興業に所属するおばあちゃんは、初の著書が出版されるなど今注目の人。高齢者の“あるある”を描いたシルバー川柳が持ちネタだが、このライブのために新作を用意して収録現場に駆けつけてくれた。
マイクスタンドの前に立ち、「私が触れると点滴に見えますが、マイクです。病院と間違えて迷い込んだのではありません」と掴みのネタからスタート！
「病院で問診を受けておりますと、院内放送とかぶって聞こえにくい。先生に『難聴ですか』と言われました。そして今朝、主人が小さな声で「太ったんじゃないの」と言いました。
そこで一句、「高齢者 悪口だけは 地獄耳」
――つぎ（次のネタフリを独特な節回しで言う）。
主人は78才、最近耳が遠く同じことを何度も聞き返してきます。つい私は「さっき言ったでしょ！」と言い返してしまいました。すると主人は「聞こえているフリ」をするようになりました。
そこで一句、「返事して さっきの話 なんだっけ」
病院や夫婦の会話にまつわるあるあるエピソードの川柳を朗らかな声で3首詠み上げ、会場スタッフの笑いを誘っていたおばあちゃん。
張りのある明るい声で「明日も元気で楽しい日が迎えられますように！」とオープニングを締めくくった。
「聞こえ」にまつわる講座「難聴は早めの対策を」
続いて登壇いただいたのは、うぐいす補聴器・代表で認定補聴器技能士の田中智子さん。スライドを表示しながら、難聴とその対策について解説。
こんなことありませんか――。冒頭では、夫婦の会話を紹介しながら「難聴」によるコミュニケーションのすれ違いなどの問題点を指摘。「夫婦仲が悪いわけではないのに、聞こえにくいことで意思疎通がうまくできなくなってしまいます」
視聴者のチャットでも「父が今そんな感じ。聞こえているのか聞こえてないのか、返事がなくてイライラします」など共感の声が寄せられた。
難聴とは「脳に届く音の情報が減り“脳がお休み”している状態」
「加齢性の難聴になる原因は、耳の奥にある蝸牛（かぎゅう）という部分の働きの低下。音を伝達する力が弱くなると、脳に届く音の情報が少なくなります。これは、脳がお休みしているような状態。聞こえないのでだんだんとコミュニケーションも取りにくくなって、だんだんと脳への刺激が減ってしまいます。
脳がお休みしている状態が長くなると、補聴器に慣れるまでにも時間がかかってしまいます。早めに対処すれば音に慣れるまでの時間も短くなるんですよ。
一般的に、補聴器は慣れるまでには3か月くらいかかるとされています」
補聴器に慣れるステップは、「必ずお医者さんや、私たちのような専門家と一緒に2人3脚で行なっていくことが大切です」と、田中さん。
90代の父親の難聴が気になる関は、「まさに父は最初の数日で早々に補聴器を諦めてしまっていました。徐々に音に慣れていく時間が必要だったんですね」と納得。
最新補聴器はどんどん進化している！
生配信でご紹介した難聴対策アイテムを改めてピックアップしてご紹介。
スターキー『Genesis AI（ジェネシスエーアイ）』
最新AIによる“瞬間快適“な聞こえを実現
世界5大補聴器ブランドと称されるスターキー社。レーガン大統領が同社の補聴器を愛用していたことでも知られている。そんなスターキーから登場した最新AI補聴器『Genesis AI（ジェネシスエーアイ）』。
いまやAIは生活のさまざまなシーンに進出しているが、『ジェネシス』は器械自体にAIエンジンが入った高性能半導体チップを搭載。まさに「賢くて高性能な」補聴器といえる。
つけていても目立たない小型でスタイリッシュなデザインもポイント。耳に掛けるタイプのほか、つけていることがわからない耳穴に装用するタイプも選べる。
AIが「利用者ひとりひとりに合わせて聞こえを調整」
小さな本体に指先で触れるだけ、ワンタッチで時間差やズレなく瞬間的に周囲の環境と利用者ひとりひとりに合わせて聞こえを調整してくれる。さまざまなシーンで「聞き漏らしをする」心配もない。
補聴器はなかなか最適な聞こえに合わせるのが難しいとされているが、最新のAIにより、自分にぴったりの聞こえを実現。
これまで合う補聴器がないと感じていた人をはじめ、「1回の充電で最大2日使用できる」「センサーを内蔵し、転倒時などには家族にお知らせする機能」など、便利な機能や使い心地も進化している。
最新のAI補聴器はこんな人におすすめ！
□まだ自分に合う補聴器が見つからない
□小さくて、電池持ちの良い補聴器が欲しい
□今の補聴器は場合によって聞き取れないことがある
□高性能だけれど、操作が簡単なものがいい
□水や汚れに強い、丈夫なものがいい
□転倒した時に家族や友人に通知が飛ぶ機能は安心！
生ライブ中、田中さんが小さくてスタイリッシュな『ジェネシス』を手にすると、「補聴器も進化しているんですね！」「補聴器にAI！！」などと驚きの声がチャットでも盛り上がった。
「今どきの補聴器はすごく小さくて目立たないのに、高性能で使いやすくなっているんですね」と、関も興味津々。
【データ】
『Genesis AI（ジェネシスエーアイ）』／スターキー
32万円～（片耳、非課税）
https://www.starkeyjp.com/
シャープ『メディカルリスニングプラグ』
オシャレなイヤホン感覚で気軽に使える
シャープが開発した『メディカルリスニングプラグ』は、難聴が軽度～中等度の人に向けた補聴器（医療機器）となっており、難聴が進行してしまう前の補聴器ビギナーにおすすめのエントリーモデル。
リーズナブルだから初めの1台として
補聴器の持つネガティブイメージ「高い・格好悪い・面倒」を克服した画期的な商品として業界でも話題の補聴器だ。
一般的に高機能な補聴器は、30万円前後の商品が多い。そんな中、両耳セットで9万円台という価格で話題を集めているのが『メディカルリスニングプラグ』。
ワイヤレスイヤホンのように手軽に
価格はリーズナブルだが、周囲の音を抑えて会話を聞き取りやすくするなど補聴器としての性能は申し分ない。音楽鑑賞やハンズフリー通話も可能となっており、ワイヤレスイヤホンをつけるように気軽に装着できる手軽さも魅力だ。本体は電池交換不要、コンパクトなケースはUSB充電式で手軽に使えるポイント。
面倒な調整はオンラインで！
聞こえの調整は自宅に居ながらできる「リモートフィットサービス」を採用。補聴器の専門店に何度も足を運ばなくてもいいというメリットも。専用のアプリを使いながら、専門スタッフによるオンラインサービスを受けて調整を行う。
ライブ中、田中さんが『メディカルリスニングプラグ』（ピンク）をカメラに映すと、視聴者からは「オシャレな補聴器ですね！」という書き込みも。
補聴器をもっと手軽に――。リーズナルブルでオシャレ、そして調整も手軽。補聴器のの初めの一歩として最適なモデルだ。
【データ】
メディカルリスニングプラグ／シャープ
9万9800円（非課税）
https://jp.sharp/mlp/
サウンドファン『ミライスピーカー・ミニ』
音量を上げずにテレビの言葉がクリアに聞こえるスピーカー
生ライブの視聴者プレゼントとして提供いただいたのが、サウンドファンの『ミライスピーカー・ミニ』。
累計販売台数20万台（2023年11月時・出荷台数）を突破した大ヒット商品『ミライスピーカー』のコンパクト版として2月に新登場したモデルだ。
商品のプレゼンを担当してくださったのは、サウドファンの波多江良徳さん。
「『ミライスピーカー』は、テレビの音をくっきりとクリアに変換することで、今まで聞き取りにくかったテレビの言葉が、音量を上げなくても、はっきりと聞き取りやすくなるんです。
聞こえにくい人には聞こえやすく、家族にはうるさくないのが特徴。音の広がりが、遠くまで部屋全体に届くようになるんですよ」と、波多江さん。
高齢のかたでも『蓄音機はオーディオより聞き取りやすい』という声から、蓄音機のラッパ部分の“曲がり”をヒントに、10年に渡って研究開発が行われたという。
「スピーカーの中にある、弧を描くように湾曲した振動板から音を発生させます。この音が特許技術『曲面サウンド』。言葉や音をくっきりと聞き取りやすくさせるのです」
「曲面サウンドの仕組みを下敷きとオルゴールで実演してみたいと思います」
下敷きを曲げるとオルゴールの音がクリアに！
波多江さんが下敷きをグッと曲げると――オルゴールの小さな音が大きく響いて聞こえた。
「曲面には、音を広く遠くまで届ける効果があるんですね。この効果を使っているのが『ミライスピーカー』なんです」
「素晴らしい！蓄音機って凄い発明だったんですね」「すごい！」「（高齢者）施設にも欲しいです」など、配信中に驚きのコメントが続々と寄せられた。
「このスピーカーを使い始めたら、ドラマのセリフがはっきり、くっきり聞こえるようになって、もう手放せません」と、関も自宅で愛用中の『ミライスピーカー』。ぜひ一度、体験してみて欲しい。
【データ】
『ミライスピーカー・ミニ』／サウンドファン
1万9800円
https://soundfun.co.jp/
※視聴者プレゼントの応募は締め切りました
トリは懐メロプリンス、中田亮さん！
イベントを締めくくるのは、シンガーソングライター・中田亮さんのミニライブ。
中田さんは、高齢者施設とzoomで繋がり、リクエストに応えて昭和歌謡曲を弾き語りする、双方向ライブを行っている。その活動は、NHKの朝の情報番組『あさイチ』にも取り上げられるなど話題を呼んでいる。
「今日のセミナーは、僕自身、とっても勉強になりました。
僕の配信ライブである利用者さんが、今までと違ってすごく熱気を帯びて、投げキッスまでしてくださるようになったことがあったんです。
あとでスタッフのかたに伺ったら、実は『補聴器を新たしく替えた』というんですね。よく聞こえるようになると、音楽の楽しみ方も変わるんだと驚きました。“聞こえ”って大事ですよね」と、中田さん。
中田さん“推し”のファンの皆さんも参加してくださり、次々とチャットでリクエストが寄せられた。
序盤は、舟木一夫さんのデビューシングル「高校三年生」、藤山一郎さん、奈良光枝さんの「青い山脈」を披露。「この2曲は、同じコード進行なんですよ」と中田さんはにっこり。
続けて三田明さん「美しい十代」、山口百恵さん「いい日旅立ち」、郷ひろみさん「お嫁サンバ」を熱唱すると、「懐かしい！歌っちゃいます」「Go! Go!」とチャットも白熱。
最後は、オリジナル曲『みんなのウタ』を披露し、生ライブのフィナーレを飾った。
5月にはワンマンライブも決定し、紅白出場の夢に向かって前進する中田さん。今後の活躍にも期待が高まる。
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配信終了後、視聴者の皆さんから寄せられたアンケートの一部をピックアプしてご紹介。
「補聴器のAIの技術やスピーカーのオルゴールの聞こえ方など今の技術はすごいですね！ 介護は自分の両親や義理両親に今後おこなっていく可能性が高いので、勉強したいです」（30代女性）
「母の聞こえが良くないので、今日の補聴器のお話やミライスピーカー等の商品のご紹介が大変参考になりました」（50代女性）
「おばあちゃんの漫談も亮さんのミニコンサート楽しかったです。聞こえのお話や最新補聴器、スピーカーなど勉強になりました。生放送というところが、とにかく楽しいです」（50代女性）
介護ポストセブンでは皆様の意見を参考に、第3回のYouTube生配信イベントも企画していきます！ご視聴ありがとうございました。
YouTube生配信イベントの模様は、介護ポストセブンのYouTubeチャンネルでご覧いただけます。
★YouTube生配信イベント
第2回「シニア世代の”聞こえ”について知っておくべきこととその対策」
https://www.youtube.com/watch?v=V5X0Xkou3_Y
★おばあちゃん情報
おばあちゃん初の著書『ひまができ 今日も楽しい 生きがいを -77歳 後期高齢者 芸歴5年 芸名 おばあちゃん-』（ヨシモトブックス）が発売中。
おばあちゃんの密着ドキュメンタリーは海外版も。NHKワールド3月15日放送（ネット配信2025年3月15までhttps://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/shows/3025050/）
NHK総合『Dearにっぽん』３月25日19：30～
★中田亮さん情報
■東京・浅草で無料のワンマンライブを開催！
「中田亮の昭和歌謡ライブ in 浅草花劇場」
2023年5月31日（金曜） 浅草ハナ劇場 13時会場、14時開演https://nakadaryo.com/about20240531day/
■亮さんに会えるリアルイベント
「亮のおん返し」（参加費無料）
2024年3月29日(金) 吹田市立岸部市民センター
一部：13:00〜14:00頃、二部：19:00〜20:00頃
＜主催＞コリスライブ（運営：株式会社オフィスニート）
https://nakadaryo.com/ongaeshi/
★うぐいす補聴器 情報
東京・池袋の補聴器専門店
https://uguisu.co.jp/
補聴器の主要メーカーをはじめ、さまざまな補聴器が試せるお店。スタッフ全員が認定補聴器技能者。「聞こえにくい」「補聴器を買ったのにうまく聞こえない」などの悩みに寄り添うサービスが好評。
各線池袋駅C6出口より徒歩４分。完全予約制。
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