ADHDの息子 小1のときの授業参観で教室に寝そべっていた…考え抜いた五つの離席対策

ADHDの息子 小1のときの授業参観で教室に寝そべっていた…考え抜いた五つの離席対策

発達障害の子どもにとって大きな壁となるのが「小学校への入学」です。

ある程度の自立が求められ、保育園や幼稚園とは環境が大きく変化します。

(中略)

離席の要因の一つ聴覚過敏は対策困難
さて、これで一件落着とは残念ながらいきません。中学生になった息子が現在進行形で苦戦し、ストレスを感じている問題があります。

離席の要因の一つでもある「音の問題」です。

聴覚過敏の息子は、一般的には全く気にならない音でも極端に気になったり、ポップで明るい音でも恐怖を感じたり、その場から逃げ出してしまったりすることがあります。

教室でのガヤガヤした音、音楽の授業、騒然とした体育館での集会などは、今でも苦痛を感じて苦手なため、耐えられないときは学校側に配慮してもらっています。

「大きな音への過敏性」だけでないのが聴覚過敏で、「扇風機の音、 咀嚼そしゃく 音、摩擦音」でも苦痛を感じる方がいます。音は、自ら遮断しようとすると必要な情報も落とすことになるため、対策が非常に困難です。

聴覚過敏の症状がある割合は一般では5~20%程度とされ、自閉スペクトラム症(ASD)傾向の場合は割合がより高くなるという報告があります。

ASDの子どもの71%に聴覚過敏の症状があるという研究もあり、そもそも「こだわりの強さや社会性の欠如は発達障害の本質ではなく、感覚過敏が本態であり、社会性の欠如などは二次的な症状」とする研究者もいます。

つまり発達障害と感覚過敏は密接に関わっていて、どちらが先かわからない「ニワトリと卵の関係」なのかもしれない、という指摘です。

発達障害の「音の問題」 社会の理解必要
さらに発達障害の「音の問題」として、以下の2点も、息子を含め、多くの方のストレス要因となっています。

① カクテルパーティー効果の欠如
 一般に、騒がしい場所でも自分の関心のある内容なら自然と聞こえるのですが、発達障害では機能しにくいケースがあります。

② 「見る」と同時に「聞く」が困難
 何かを注視すると、それだけで情報があふれてしまい、耳からの情報に集中できなくなる発達障害の特性。

つまり、これら「音の問題」は、教員の指示が聞き取れないことなどによる離席の原因となっており、同時に発達障害者にとって日常的なストレスとなっていることが分かります。

発達障害の二次障害の原因のひとつに「発達障害への無理解や誤解、いじめや不適切指導、問題の放置など教育環境での継続的なストレス」が指摘されています。

「音の問題」による耐えられないほどの継続的なストレスがある中、もし、いじめや不適切指導があったら二次障害リスクが発生します。

幸い、息子の中学生活ではこのような事態は起こっていません。ただ、この「音の問題」は他人には分かりにくく、複雑な構造で二次障害と紐づいています。

聴覚過敏の対策は「音を塞ぐ(耳栓)」や「音に慣れる(順応療法)」が行われていますが、現状、まだ確立されたものはないそうです。

発達障害や感覚過敏は学校生活のみならず、社会に出ても課題や苦痛が続くため、対策や治療の前に社会で「発達障害と感覚過敏は関係がある」という理解だけでも広がれば、離席の減少、学習効率向上、業務改善につながるのではと考えています。

リンク先はヨミドクターというサイトの記事になります。
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