要旨
目的
統合圧力レベル(IPL)校正トランスデューサを使用し、音響学的に測定されたチューブ長補正を組み込んで、予測されるイヤモールド広帯域実耳-カプラ間差(wRECD)の測定を検証すること。
設計
補聴器チューブの長さを変化させた片側耳かけ型SPL wRECDと、提案された予測耳かけ型IPL wRECD測定手順を全参加者に実施し、比較した。
対象者
中耳が正常な成人健聴者22名を対象とした。
結果
500~2500 Hzの間において、プローブマイクロホンと予測耳介IPL wRECD測定値の間に臨床的に有意な差は見られなかった。
5000 Hz以上では、定在波の干渉がないため、予測された耳介IPL wRECDは耳介SPL wRECDを上回った。
IPL wRECD測定のテスト・リテスト信頼性は、評価されたすべての周波数で耳型SPL wRECD測定の信頼性を上回り、高周波数で最も改善された。
音響学的に測定されたチューブの長さの補正は、参加者のイヤモールドの音響効果をほぼ説明した。
結論
IPLに基づく測定は、プローブマイクロホンを用いたイヤモールドwRECD測定に代わる有望な方法である。
予測されたイヤモールドIPL wRECDは、プローブマイクロホンを設置することなく測定され、イヤモールドSPL wRECDとよく一致し、wRECD測定の有効帯域幅を拡大することが期待される。
キーワード
RECD
IPL
補聴器
実耳測定
謝辞
著者らは、本研究で使用したすべてのイヤモールドを提供してくれたカナダBernafon社、および過去の研究の生データを共有してくれたJonathan Vaisberg氏に感謝する。
また、Etymotic Design Incorporatedの一部門であるAudioscanとInteracoustics A/Sには、本研究を通じて技術的な支援をいただいた。
情報開示
利益相反の可能性は報告されていない。
その他の情報
資金提供
本研究はオンタリオ州研究基金[RE-08-072]の支援を受けた。
リンク先はTayler & Francis Onlineというサイトの記事になります。(英文)