記事 | オープンアクセス | 公開日:2024年11月20日
ニロシカ・モハナサス、リアナ・モンタナリ、グレース・A・ガブリエルレイチェル・ダウニー、カレン・ZH・リー&ジェニファー・L・カンポス
scientific report 14 , 論文番号: 28758 ( 2024 )
概要
加齢に伴う難聴は、空間音へのアクセスが悪いか、聞くために必要な注意の割り当てが高いために、移動を支援する認知リソースが減少することが原因である可能性があり、移動の問題や転倒の危険因子です。
安定した空間音を導入するか、補聴器によって認知負荷を軽減すると、バランス能力が向上する可能性がありますが、証拠はまちまちです。現実的で多感覚の二重タスク条件下でのバランスに対する補聴器と空間音の影響を評価した研究はほとんどありません。
この研究では、バーチャルリアリティを使用して、正常な聴力を持つ高齢者22人と補聴器使用者22人を対象に、補聴器のオンとオフの状態でバランスを取りながら聞くタスクをシミュレートしました。
参加者は、さまざまな視覚、姿勢、音響負荷下で、競合する指のリスニングタスク(2本、4本の指)と立位姿勢タスクを単独または組み合わせて(二重タスク)実行しました。リスニングの正確さと姿勢の結果(圧力中心の平均速度、前後標準偏差、内外標準偏差)が収集されました。
聴力の正確さに関しては、予想通り、健聴成人の方が難聴者よりも聴力の正確さが高く(補聴器使用時の方が補聴器なしよりも正確)、両グループとも目を閉じた状態(開いた状態よりも)や姿勢への負荷が低い状態(しっかりした状態よりも従順な状態)でより優れた成績を収めました。姿勢のパフォーマンスに関しては、補聴器は全体的なバランスを著しく改善することはなく、姿勢に対する二重課題コストには影響しませんでした。条件の複雑さに関連するその他の要因(つまり、聴力、視覚、姿勢の要求)は、難聴のある人とない人の姿勢に対する二重課題コストに異なる影響を与えました。
全体として、これらの結果は、現実的で複雑な多感覚マルチタスク条件下で、加齢に伴う難聴と補聴器がバランス関連の結果にどのように影響するかを理解する上で役立ちます。
リンク先はscientific reportというサイトの記事になります。(原文:英語)
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