福岡県言語聴覚士会が9日、言語聴覚士を紹介するイベント「言語聴覚フェスタ2023」を福岡市中央区天神1丁目のアクロス福岡で開いた。
言語聴覚士は「聞く」「話す」という聴覚や言語の障害がある人に加え、「上手にかめない」「うまくのみ込めない」といった咀嚼(そしゃく)や嚥下(えんげ)に不安のある人も対象に、リハビリや検査などに携わる。
来場者は、発声も体も不自由な人とのコミュニケーション方法を体験したり、耳やのみ込む力の検査をしたりして、この仕事について学んだ。
同市東区の斉藤志津代さん(87)は聴力検査に参加。
「会話が聞こえにくい」と不安を訴えた斉藤さんに、検査を担当した言語聴覚士らは「中程度の聞こえ。
聞こえにくいと思ったら耳鼻咽喉(いんこう)科へ」と助言。
斉藤さんは「行ってみようかな」と安心した表情だった。
斉藤さんと一緒に来た孫で国際医療福祉大4年の英恵さん(21)は言語聴覚士を目指している。
これまで祖母に仕事の内容をうまく説明できなかったというが、「やっと知ってもらえた」と話した。
主催した同会の大内田博文会長(42)によると、言語聴覚士は約4万人いるが、まだ障害がある人の数に対して不足している。
大内田さんは「困ったときに頼ってもらえるように、仕事の内容を広く知ってもらいたい」と話す。(伊藤未来)
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