(福島 邦博 先生)
年齢や状況によって必要な機能が変わります。
機能は必要に応じて調整の際に選択できますから、状況や生活上の必要性から適切に選択する必要があります。
補聴器の機能調整には多くの項目がありますが、例えばマイクの特性だけでも年齢によって次の様に変わります。
就学前 → 「聞く」の基盤をつくる時期です。
どんな音もすべて聞くことが大切になります。広い範囲の音を拾うために、無指向性マイクロフォンを使うことが多いです(フォナック スカイB 推奨の設定)。
就学後 → 聞き取った言葉で学習を広げることが重要になります。
話をしている人に集中するために、周囲の雑音をできるだけ小さくすることが必要になります。
騒音下での聞こえを助けてくれる補聴援助システム(ロジャー等)の併用をお勧めすることもあります。
以上は一般論ですが、お子さんの状況や周囲の環境に応じて最適な補聴器の機能はそれぞれに異なり、単に年齢や学年だけの問題ではありません。
日ごろの状態をよく知っている担当の言語聴覚士や学校の先生と相談しながら、適切な機能を考えていきましょう。
出典:Phonak社ホームページ
『子どもの難聴に関するQ&A』
監修:医療法人さくら会 早島クリニック
耳鼻咽喉科皮膚科 理事長 院長
福島 邦博 先生
聞こえの基礎知識【未就学児編】(0~5歳)を読む
聞こえの基礎知識【児童編】(小学生)を読む