英国の競争市場庁は、Oticon Medical社が同社の人工内耳「Neuro System」をCochlear社に売却することは可能だが、同社の骨伝導システム(BAHS)「Ponto」は競争上の懸念から売却できないと判断しました。
従って、買収にはOticon Medical社の人工内耳部門とBAHS部門の分割が必要となります。
CMAの理論的根拠は、もしCochlearがOticon Medicalの骨伝導インプラント部門を獲得すれば、その市場の90%以上を支配することになるというものでした(他に実質的な競争相手はMED-ELのみ)。
英国のCMAは、当初の合併により、BAHS製品の競争力が低下し、主要な競合他社が市場から排除され、Cochlear社が90%以上の市場シェアを持つことになると述べました。
また、当初の取引では、BAHSの競合他社は残り1社(Med-El社)のみとなり、新規参入や他社による市場拡大の見込みはほとんどなかったとしています。
CMAは、「本合併により[BAHS]製品の競争が失われることで、補聴器を必要とする患者が、選択肢の減少、品質の低下、技術革新の低下により損失を被る可能性があり、また、英国における[BAHS]製品の主な購入者である[英国の国民保健サービス]が、より高い価格を支払う可能性もある」と述べています。
リンク先はアメリカのHearing Trackerというサイトの記事になります。(英文)