「肉より魚」「1日1万歩」「年をとったら粗食」こんなにあった!60歳すぎたら全部NG《間違いだらけの健康法》健康寿命研究家に聞いた”よかれと思ってが逆効果”

「肉より魚」「1日1万歩」「年をとったら粗食」こんなにあった!60歳すぎたら全部NG《間違いだらけの健康法》健康寿命研究家に聞いた”よかれと思ってが逆効果”

60歳をすぎても働き続けることが当たり前になりつつある昨今。しかし「まだまだ現役世代だから」と、自分の健康状態を過信するのは禁物! 

間違いだらけの健康法

「中年期と高齢期では、健康づくりの方法は異なります。60歳を迎えたら、生活習慣をイチから見直すことが大切」

とは、東京都健康長寿医療センター副所長の藤原佳典先生。60歳が健康の境界線になる理由をこう説明する。

「どんなに健康に自信のある人でも、体力と認知機能の衰えを強く自覚するのが60歳という年齢です。身体の不調を訴えてクリニックや病院に定期的に通院するようになる人も、この年代から急激に増えていく傾向です」(藤原先生、以下同)

特に女性は、体力や筋力が男性に比べて落ちやすい。足腰に不安を感じることから、運動から遠ざかってしまうケースは少なくない。しかし筋力が低下すると、それに比例するように認知機能も落ちていく。

実際に内閣府が発表した「令和3年度版高齢社会白書」によると、女性が要介護になる原因では、認知症による割合が最も多いという結果も出ているのだ。

「女性の平均寿命と健康寿命」出典:厚生労働省「令和元年簡易生命表の概況」「健康寿命の令和元年値について」

健康寿命を延ばすため、60歳をすぎたら「フレイル対策をしていくべき」と藤原先生はすすめる。

「フレイルとは、加齢とともに徐々に心身の機能が弱り、要介護状態に近づくこと。そうならないためにも、運動、栄養、社会参加の3つの柱が重要です」

例えば、60歳をすぎると食が細くなり低栄養のリスクが増えていく。ダイエットを気にするよりも、栄養価の高い食事を意識すべきなのだ。

「運動習慣も60歳の体力に合わせた内容に切り替えたほうが、老後まで長く続けることができます。情報に振り回されていると、健康どころか逆効果になってしまうことも。

60歳は仕事やプライベートで生活スタイルを一度見直すタイミング。健康面も意識を変えていくちょうどいい分岐点なのです」

今から正しい健康知識を身につけ、人生100年時代に備えよう!

(中略)

間違いだらけの健康法【その他】

聞こえにくくても補聴器は使わない

加齢によって起こる加齢性難聴は、治療によって治るものではない。聴力を維持するには、積極的に補聴器に頼ったほうが良い。

「周りの声が聞こえにくくなると、何度も聞き返すようになり、やがて人とのコミュニケーションが億劫になります。会話の機会が減ると、認知機能の低下につながり、認知症のリスクを高めることに。

日常生活で不自由を感じるようになったら早めに耳鼻咽喉科へ。補聴器の使用を検討してみてください」

(中略)

60代からの社会参加が健康寿命に関わる
社会との関わりが希薄になると、うつや認知症を招きやすくなる。60歳をすぎたら積極的に社会参加を。
「仕事に加えて、地域行事に参加したり、新しいコミュニティーに入りましょう。外的刺激を取り入れることでフレイル(健康と要介護の間の虚弱な状態)を遠ざけます」

教えてくれたのは……藤原佳典先生●東京都健康長寿医療センター研究所 副所長。高齢者のボランティア活動や就労を通した健康づくり、フレイル予防に関する研究が専門。著書に『60歳からはこれをやめてこれをやる!』(新星出版社)など。


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