大きな音が我慢できない!ASD(自閉スペクトラム症)の感覚過敏とは【保育士ママの体験をイラスト解説】

大きな音が我慢できない!ASD(自閉スペクトラム症)の感覚過敏とは【保育士ママの体験をイラスト解説】

【育児マンガ】夢カナエ | 保育士 介護福祉士
3/25(火) 11:25

電車の中でヘッドホンをする男の子のイラスト

こんにちは!発達と育児のお悩みサポーター『夢カナエ』です。
わたしは保育士・幼稚園教諭と介護福祉士の資格を持つ、発達障害の子の親です。
今日は、発達障害の子の「音の聞こえ方」の問題について取り上げます。


ASDの感覚過敏と鈍麻

ASD(自閉スペクトラム症)の目立つ特徴としては、独特のコミュニケーション特性やこだわりの強さが挙げられます。

そして、今日取り上げる聴覚などの感覚に、特異な過敏さや鈍感さを持つことがあります。

感覚過敏、感覚鈍麻の子供たちのイラスト


この特性は個人差があり、場合によっては、生活に大きな影響を与えることがあります。

たとえば、一般の人には「ちょっと明るいかな」と感じられる程度の蛍光灯の光でも、眩しすぎて目を開けるのが苦痛だったりします。

通学路で出会う、ちょっとうるさい工事車両の音が、耳をつんざくように聞こえて、耐えられないこともあります。

そんな「感覚過敏」の一方で、寒暖差を感じにくいなどの「感覚鈍麻」の一面を併せ持っていることもあります。

わが家でも、真冬にTシャツ1枚でくしゃみをしていたり、真夏にセーターを着て汗だくになっている姿を、よく見ることがありました。

風邪をひいて寝込むまで、自分の体調の変化に気付かないのです。


感覚過敏と感覚鈍麻の原因


このような「感覚過敏」や「感覚鈍麻」は、脳機能の偏りが原因で起こるもので、その性質自体は、本人の意思や努力で改善するものではありません。

しかし、適切な環境調整や便利なグッズを活用することで、不快な原因を取り除き、より快適に過ごすことができます。

今日は感覚過敏の中でも、音にまつわる「聴覚過敏」に焦点を当て、実例を通して、その悩みや、改善のための工夫についてイラストを交えながらご紹介します。


聴覚過敏の具体的な例


聴覚過敏の具体的な例のイラスト

聴覚過敏のある人は、特定の音が非常に不快に感じられるなど、音の聞こえ方が一般的な人とは異なることがあります。

・エアコンや蛍光灯などの機械音が耳につき、仕事や勉強に集中できない。

・遠くの物音と近くの人の声が同じ音量で聞こえ、会話が聞き取りにくい。

・チャイムや校内放送が突然大きく聞こえて、驚いてしまう。

・音が頭の中で反響し、耳や頭が痛くなる。

こうした問題は、本人にとって非常に大きな負担となり、日常生活や学習、仕事に支障をきたすことがあります。


実際のエピソード


うちの子も幼い頃から、大きな音が苦手でした。

就学前のわたしの心配は、

「学校のチャイムの音に驚いて、パニックにならないか」

「運動会のBGMやホイッスルの音に耐えられるか」

ということでした。

チャイムの音については、担任の先生が配慮してくださいました。

チャイムが鳴る少し前に、本人に伝えるようにしてくれたのです。

本人も「もうすぐ大きな音が鳴る」と心の準備ができたことで、パニックを起こすことなく学校生活を送ることができました。

まず最初にチャイムの音に慣れたことで、続いて毎日の校内放送、さらには運動会の賑やかな音楽にも驚くことなく、学校生活を安心して過ごせるようになっていました。

このような適切な支援や環境調整によって、聴覚過敏の子にとっての音のストレスを減らすことができたのです。

イラスト「チャイムが鳴る少し前に、本人に伝えるように」


聴覚過敏の対策・工夫

このような心理的なサポートのほかにも、聴覚過敏の人が学校や職場で快適に過ごすためには、以下のような工夫が役立ちます。

ノイズキャンセリングイヤホンやデジタル耳栓の活用
周囲の雑音を軽減し、集中しやすい環境を作る。

静かなクールダウンスペースの確保
学校では保健室や図書室、職場では会議室や休憩室など、落ち着ける場所に移動できるようにする。

環境調整による騒音対策
学校の机や椅子の足にテニスボールをつけて音を抑える。可能であれば、エアコンや機械音が少ない席に移動する。


まとめ


聴覚過敏などの感覚の特性は、環境の工夫によって苦痛を軽減することができます。

学校の先生や職場の上司、同僚に相談し、感覚の特性を理解してもらうことが大切です。

周囲の協力を得ることで、不快な症状を軽減し、安心して過ごせる環境を整えることができるのです。

また、ノイズキャンセリングイヤホンなどの便利グッズを活用することで、セルフサポートをすることもできます。

電車の中でヘッドホンをする男の子のイラスト

わたし自身も聴覚過敏の子の親として就学前には、本人が「学校の音に耐えられるかどうか」を、とても心配していました。

幸い先生方の暖かいサポートによって、大きな苦痛を感じることなく、学校生活を送れています。

感覚過敏の特性を持つ人が、少しでも快適に生活し、その人が持つ本来の能力を発揮できるように、周りの理解と支援が広がることを願っています。


【育児マンガ】夢カナエ

保育士 介護福祉士
専門職として学童保育や老人介護の現場で、病気や障害を持つ児童や高齢者のケアにあたってきました。自らも、発達障害の診断を受けた子の親として育児に奮闘中。子育てに悩む方のために役立つ情報、専門性のあるケアの工夫を、一般の方にも分かりやすいマンガを通して発信していきます。


リンク先はYAHOO!JAPANニュースというサイトの記事になります。


 

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